Death Cab for Cutie at Fuji Rock Festival ’19


 
大変な1日!大変な。

アメフトのあとAlice Phoebe Louを観に行くつもりだったのを、いろいろ考えてホワイト待機を選択。じっと待つお客さんたちと対照的に、ただの転換ではなくなったステージ上はバタバタとしていて、たまった雨水を何度もかき出したり、エフェクターボードや照明をビニールで覆ったり。それを亡霊のような姿で見ながら、正直帰る選択も頭に浮かんだくらいの1時間弱。バンドが出てきたときはほんとうにホッとした。

シカゴでのさよならクリス以来、5年ぶりに観るデスキャブ。はじめて観る5人のデスキャブ。待っていてよかったと心から思うようないいライブをしてくれた。
まずはとにかくパワフルになった。人数だけじゃないバンドとしての厚みも強度も増して。把握しきれてはいないけど表現やアレンジの幅もそう。5人というフォーメーションの見映えのよさもある。それとこの日のステージング。最後の来日、2012年サマソニの荒ぶったライブを覚えているのだけど、そのときとはまた違う整った熱さというか。厳しいコンディションによる出演時間の変更削減、MCもほぼ削ってという状況で、なんとかオーディエンスをたのしませようといつもより大きめのアクション→アグレッシブな印象のライブになったのかなーと思ってる(主にベンについて)。その想像が合っているかは置いといて、さまざまな要素が合わさった結果、雨の中待ちつづけたお客さんにも、配信を見ている人にも大きな盛り上がりをもたらした。「地味なバンドだと思ってたけど印象変わった」ってつぶやきけっこう見たから、いい方向に作用したところもあったのかもなあと勝手にすこし救われる気持ち。

よかったこと残念だったこと簡潔にいくつかピックアップ。
よかったこと。おなじみの”We’re Death Cab for Cutie from Seattle, Washington!”を聞けたこと、”No Sunlight”の”anymore!”のあおりと溜め(昔で言う”Blacking Out the Friction”の”alone!”みたいな)、”What Sarah Said”の終盤のアレンジ、体幹の強そうなDave Depperの体とジャンプ、Zac Raeのスーツ姿を見られたこと、ペットボトルじゃなくてマイボトルでの水分補給(→参考)。珍しく最前方に行ったので熱めのファンの方々の反応を見られたことも。配信の音声では”Soul Meets Body”のパラッパラッパッパーくらいしかちゃんと拾われてなかったけど、前方は他の曲もけっこうシンガロングしてた。などなど。

残念だったところ。視界は仕方がないとしても、降雨の音+カッパのフードをかぶらなきゃいられない(耳が覆われる)せいで音を満足に捕らえられなかったこと、あとはやはりセットリスト。核となる曲はほぼ固定なので、おかずになる数曲。このおかずがとても重要。直前のシンガポールのライブは単独なのでその前のカルガリーでのフェスで考えると、出演時間は同じ1時間半で17曲。やっぱり2曲は削られたのだろうなあ…。カルガリーでは”Autumn Love”と”Expo ’86″だったけどフジではどの曲だったんだろう。

* Death Cab for Cutie Concert Setlist at Calgary Stampede Coca Cola Stage, Calgary on July 14, 2019 | setlist.fm

長い間やっていなかった”Styrofoam Plates”が今年に入って演奏されるようになった。セットリストは時々チェックしていたから知ったときは驚いて、フジまで数ヶ月ずっとそわそわしていて。可能性があったことは確かなので、ほんとにこれはくやしい!!!それくらい大好きな曲のひとつ。あとは”We Looked Like Giants”もやってほしかったなあ。ピアノをフィーチャーした今のアレンジめっっっっちゃくちゃかっこよくて。


* Death Cab for Cutie Live at Mankato Civic Center – Grand Hall on 2019-07-09 : Internet Archive

そしてそして最後にひとつ、”Transatlanticism”を始めるベンの言葉が”See you soon”ではなく”Goodbye”だったこと。アジカンのゴッチさんがつぶやきもしていたけど、やっぱり日本で単独は簡単ではないのだと思う。最愛のバンドでありながらうなずいてしまうもどかしさ。最後の来日から7年も経っているわけだから、今回はじめて観る人も多かったはず。この生の体験や配信での盛り上がり(+新譜リリースやChance the Rapperとのコラボのタイミングも)を受けて、再評価→再来日へつながりますようにと祈ってる。

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Death Cab for Cutie at White Stage, Fuji Rock Festival ’19

01. I Dreamt We Spoke Again
02. The Ghosts of Beverly Drive
03. Long Division
04. Title and Registration
05. Gold Rush
06. Crooked Teeth
07. No Sunlight
08. What Sarah Said
09. I Will Follow You into the Dark
10. I Will Possess Your Heart
11. Black Sun
12. Northern Lights
13. Cath…
14. Soul Meets Body
15. Transatlanticism

* ラインナップ|フジロックフェスティバル '19
* DEATH CAB FOR CUTIE | FUJIROCK EXPRESS '19
* DEATH CAB FOR CUTIE | FUJIROCK EXPRESS '19 ENG Ver.

* 【FUJI ROCK FESTIVAL ’19】ライブ&フォト・レポート | Billboard JAPAN
* DEATH CAB FOR CUTIE @ FUJI ROCK FESTIVAL ’19 – PHOTO REPORT | A-FILES
* 『FUJI ROCK FESTIVAL ’19』DAY2 – goo ニュース
* 9月に最新EP配信!新曲の公開も。そしてメンバーの素の表情が見られる貴重なチャレンジ動画も公開! | Death Cab For Cutie | Warner Music Japan

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メンバーのInstagram。Dave Depperは長めの滞在やフクロウカフェなど、一番日本をエンジョイしてそうだった。

普段バンド公式でもライブ後に写真をアップするのに、残念なことにフジのはなし。万が一そのことを気に病むファンの方がいらしたら、いつかのストーリーに載せていたこのメッセージを。写真はあるけどな…!

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デスキャブのことだけになってしまったけど、Jay Som、Cake、Unknown Mortal Orchestra、Alvvays、アメフトと天気以外はとても充実した日だった。Alvvaysは魔法!

翌日帰ってから配信をキャプチャして見返していたら、だんだん記憶が映像のほうに上書きされていく気がしてきて。なので音を整えてライブ音源にしたものをたくさん聴きかえしてる。グッド。

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